ナショナルリーグの概要(1998/1999年)

 ナショナルリーグは、わが国の優秀な選手にとってハイレベルな試合を提供してきた。

 1998年のナショナルリーグシーズンは、試合数を減らして2月25日から4月30日まで行われる。これは、1月の世界選手権(パース)に出場する男子ナショナルチームのスケジュールのためである。このリーグでは、すべてのナショナルプレーヤーが各自のクラブから自由に出場することができる。

 今年のリーグには9チームが参加しており、主にオーストラリア大陸の各州で開催される。試合数の減少により、各チームとも他チームと1試合ずつの対戦となり、エキサイティングな試合が期待される。すべての試合が、4月のファイナルに向けて重要である。

 全チームがホームゲームと同数のアウェイゲームを行う。試合は、シドニー、メルボルン、アデレード、ブリスベン、パースで行われる。詳細は1999年のナショナルリーグドローを参照のこと。ファイナルは、4月30日にシドニーインターナショナルアクアティックセンターにて行われる。

 今年のナショナルリーグも、外国選手の加入が各チームに2名可能である。先に行われた世界選手権で4位となり、世界でも一流と評価されたナショナルシニアプレーヤーに加え、9つのチームに南アフリカ、ウクライナ、アメリカなど15ヶ国の選手たちが出場する。

 オーストラリア水球連盟は、豪スポーツコミッション、カンタス航空、AIS、シドニーウォーター、アリーナ、リッジスホテル&リゾート、豪保険をナショナルリーグのスポンサーとして認めている。

ナショナルリーグの目的


1. ナショナルチームが夏場にヨーロッパ遠征に行く前に、国内で高いレベルの試合を開催する。

2. 国内での水球のプロフィールを高めるための場を作るためである。そのためにある期間に渡り、できるだけ多くの会場で開催できるように日程が組まれている。

3. ほぼ同じ人口規模の州代表チームを奨励することによって、才能のある選手たちに大きな舞台で競技できる機会を与える。


目的実行のために

1. 選手や運営の少ない州で、目標を定めてハイレベルの競技や運営を行わさせ、活性化をはかる。

2. 各組織(リーグ参加のクラブ)でのマネジメントがすぐに目標を果たすことができるように、その手段を与える。

3. このリーグにとって、各クラブによって得た資金で自己経営できるようにする。これにより、資金が増えればレベルの高い競技が行える。

4. 質の高い州リーグの試合を維持させる。特に次のことによって、1チーム以上を中央に集める。
(a)州リーグの試合でプレーしているクラブへ別個のチーム名を付けさせて、新しいナショナルリーグのクラブを作ること。
(b)州リーグの登録者を維持するために、さらなるナショナルリーグへの参加形式を作り上げること。

過去のナショナルリーグ覇者

1990 Richmond Tigers
1991 Richmond Tigers
1992 VIS Tigers
1993 Richmond Tigers
1994 Cronulla Sharks
1995 Cronulla Daewoo Sharks
1996 Cronulla Daewoo Sharks
1997 Cronulla Sharks
1998 Fremantle Mariners

ナショナルリーグの会場の状況

 ナショナルリーグ期間中、毎週日曜日に30分枠でテレビ放送(録画)が行われている。この中継録画のあるゲームは、オリンピック会場(SIAC)の飛込みプール(35×25m)とAISプールで行われた。これらのプールはフィールドサイズ、コースロープともほぼルール通りのものであったが、他会場のプールは、水深は十分あるものの、若干サイズが小さめであったり、サイドラインのコースロープはなくゴールラインもゴールを固定するためのロープのみであったりする会場もあった。
 競技運営に関しては、少し遅れ気味で試合は開始され、選手紹介、国家斉唱が大半の会場で行われていた。オフィシャルボックスも、2〜3人で運営されていて、1人が記録、他の1人が得点、35秒、7分計を1つの機械で操作していた。また壁に7分計、35秒計が固定されている会場もあった。また、試合観戦には入場料を2〜7豪ドル取り、選手名や解説の載ったプログラムを配布、ドリンクやスナックの販売もいくつかの会場で行われていた。


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